イーディーピーが投資家のはしごを外したのはなぜ?それでも買う理由は。

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リオ
リオ

イーディーピー(7794)株価の下落が止まらない。何があったの?

カモネギ投資家
カモネギ投資家

人工ダイヤモンドの種結晶の企業だよね。昨年上場したばかりのIPO銘柄だよね。ついこの前まで株価3万円まで上昇していたよね。

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イーディーピー(7794)株価はどこまで下落する?それでも買う理由は。

 

リオ
リオ

イーディーピー(7794)が2月10日の第三四半期決算発表で今期の営業利益予想を15%下方修正したことで、2日続けてストップ安し、17,000円台まで暴落したみたい。

 

 

 

カモネギ投資家
カモネギ投資家

更に16日には大株主のコーンズテクノロジー株式会社がブロック取引で同社の約8%に当たる215,000株を売却すると発表して、17日には株価14,000台まで暴落したようだね。

 

 

30,000円近くの株価が1週間程度で半値になり投資家は大混乱した。いったいどこまで株価は下落するのか?

 

イーディーピー(7794)に何が起こったのか調べてみた。

企業概要について

イーディーピー(EDP)は人工ダイヤモンド宝石(LGD)製造用種結晶が主要製品。

 

ダイヤモンドの人工合成技術やダイヤモンド単結晶を成長させる技術、イオン注入法を用いた成長単結晶の親結晶からの分離技術などに強みです。

 

大型で安価かつ高品質な薄板状のダイヤモンドを大量生産し、放電現象によって反応を促進するプラズマCVD法を製法として使用していることから、天然や超高圧法では得られない大型結晶を製作することが可能となります。

 

アカリ
アカリ

大型結晶を制作することが同業他社と比べて強みだね。

 

 

国内各工具メーカーや台湾等海外工具メーカーに加え、高エネルギー加速器研究機構、産総研等の海外研究機関が主要取引先。

業績について

3年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の非連結業績は、売上高が21.0億円(前年同期比89.4%増)、営業利益は10.6億円(同2.7倍)」となった。

 

主要ビジネス分野のLGD(人工ダイヤモンド宝石)市場は、継続して市場規模が拡大、種結晶ユーザーからの要求も、引き続き大型品の割合が増加している。

 

製品種類別では、種結晶、基板及びウエハ、光学系及びヒートシンクは増収となったものの、工具素材は伸び悩んだ。

 

23年3月期の非連結業績予想は、売上高を31.0億円から27.1億円(前期比73.3%増)に、営業利益を13.7億円から12.4億円(同2.4倍)に、それぞれ下方修正した。

 

小型宝石生産用種結晶の受注減を大型宝石生産用種結晶の受注増で補うことが難しいと判断した。

財務状況について

23年3月期第3四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比29.2億円増の57.4億円となった。東京証券取引所グロース市場への上場に伴う公募増資等により現金及び預金などが増加した。

 

これに対し、負債は同2.2億円増の10.0億円となった。純資産は同27.0億円増の47.5億円となり、同四半期末時点の自己資本比率は前期末から10.1ポイント増の82.7%となっている。

アカリ
アカリ

財務状況は問題ないようね。

 

取引先について

これまで有力なユーザー数社に対し、長期的な受注をもらうことを条件に、優先的生産能力確保を推進しており、イスラエル、インド、日本、アメリカにある売上上位4社合計でのシェアが80%近くと、依存度は高い。小口ユーザーの引き留めにも留意が必要となる。

 

また、生産装置の陳腐化や故障、自然災害に加え、主要販売先にイスラエル企業が含まれるため、中近東の政治情勢が経営に影響を及ぼす可能性もある。

アカリ
アカリ

外的要因は注視したほうが良さそうね。

成長性について

23年3月期の非連結業績予想は、売上高27.1億円(前期比73.3%増)、営業利益12.4億円(同2.4倍)と、増収増益を見込む。

 

小型宝石生産用種結晶の引き合いに減速感は出ているものの、人工ダイヤモンドは天然ダイヤモンドの枯渇や、SDGs(持続可能な開発目標)の観点で評価されていることから、人工ダイヤモンド市場全体の拡大が見込まれる。

 

小型宝石生産用種結晶の需要回復に時間を要さなければ、その需要に、島工場稼働による種結晶の生産能力拡大と高効率の生産技術が貢献でき、業績拡大に弾みがつく。

 

量子コンピューター等のダイヤモンドの新技術進展に対応した新製品発売や新技術開発に注力している。

アカリ
アカリ

成長性には期待できそうね。

株価推移

2022年6月にIPOして10000円前後の株価から2023年2月には株価30,000円まで上昇した。

 

これは第1、第2四半期で2度の上方修正を行い市場からの注目を集めて株価も上昇したものの、第3四半期で、予想外の下方修正と大株主の売却が重なり、株価は一気に下落した。

 

アカリ
アカリ

下方修正も痛かったけど、その後の大株主の売却が止めになったよね。

 

 

株価下落の要因

その答えは、投資家からの不信感があると思われます。2月14日に発表した投資家からの質問を見てみよう

 

Q1.2月 10 日に開示された「通期業績予想の修正に関するお知らせ」の中で「第2四半期会計期間の 末頃から、一部で LGD 供給量の過剰感が見られるようになり」と記載があったが、昨年 11 月 11 日に 開示された「通期業績予想の修正に関するお知らせ」で開示すべきだったのではないでしょうか。

A1.2月 10 日開示の「通期業績予想の修正に関するお知らせ」にある「第2四半期会計期間の末 頃から」が間違った表記であることが判明し、2月 13 日に「通期業績予想の修正に関するお知ら せ」の一部訂正において、正しい表記である「第3四半期会計期間の末頃から」に修正しており ます。受注数量の減少が発生したのは、1月下旬からというのが実状です。

Q2.2月上旬に公開されたある株式情報誌の記事では、業績に大きな変化が無いとの記載があったが、 何時の取材だったのでしょうか。

A2.当該株式情報誌から取材を受けましたのは1月中旬、その後1月末日近くになって受注減少の事態 が発生しました。しかし事態が流動的であったため、2月 10 日の開示日の直前まで情勢を見極め、開 示することといたしました。

Q3.上記の株式情報誌の記事では、島工場の投資を前倒しするような社長コメントが掲載されていまし た。生産能力が余っている現状と投資前倒しの話に矛盾を感じるのですが、今後の投資計画について確認させてください。

A3.A2 で回答しましたとおり、取材を受けました時点とは異なる情勢がその後に発生しました。しか し、島工場の投資は、ユーザーからの増産要請を受けて進めており、2024 年 3 月期第 1 四半期ないし 第 2 四半期に、設備増設を行う計画が進行中です。ただし、昨今の半導体の供給不足等の影響を受 け、各種機器の納期遅延で、当社への設備到着が遅れる可能性もあります。詳細は今後検討して参ります。

IR資料
よくある質問と回答(2023年2月) より抜粋

 

質問と企業からの回答を一部抜粋しましたが、投資家が懸念しているのは、上場後の決算で2度の上方修正を行い、市場からの注目を集めて、株価を上げ、第3四半期で下方修正したことで、成長期待が高かっただけに、投資家は、はしごを外された状態になったことが原因ではないでしょうか。

リオ
リオ

投資家心理はズタズタだね。

まとめ

イーディーピーに、はしごを外された投資家は、嫌気がさした事でしょう。

 

それでも買う理由は、今後の成長性需給バランスがそれほど悪化していない点になります。

 

成長性については、人工ダイヤモンド市場全体の拡大が見込まれる点と島工場稼働による種結晶の生産能力拡大と高効率の生産技術が貢献でき、業績拡大に弾みがつく点などあります。

 

問題は需給でしょうか?

 

今回に大幅な株価下落により、需給バランスが崩れている可能性があります。高値で購入している投資家が売りきれずに溜まっていれば、株価上昇の際の壁となるでしょう。

 

幸いにも取得単価が高いことから、それほど信用取引による需給悪化はなさそうです。

 

今後の値動きに注視しましょう。

 

紹介する銘柄はあくまで銘柄選びの参考にしてください。銘柄を推奨するものではありません。投資は自己責任でよろしくお願いします。

 

 

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