投資初心者やこれから投資を始めようとする人
「短期売買での株式投資でおすすめな銘柄の選び方を教えてください。
こんな状況でも株や投資で利益をあげることはできるのでしょうか?」
✔こんな質問にアドバイス致します。
✔本記事のテーマ
✔株式投資の銘柄の選び方【短期投資】
①世の中の動向をチェックし投資のテーマを連想する。
②企業情報 業績をチェックする。
③需給をチェックする。
✔本記事を書いている人
株式投資歴20年。投資ブログ運営しながら、日本株、米国株へ短期、長期で投資しています。短期投資は信用取引で行っています。
✔読者さんへのメッセージ
本記事では「短期(数日〜数週間)株式投資に興味があるけど、どの銘柄を選べばよいかわからない」と言う方向けに書いています。
✔私自身の経験
「買ったら下がる、売ったら上がる」失敗を繰り返すうちに、上昇のタイミングを予測することは難しいですが、下落リスクを軽減して利益を出せるようになりました。
この記事を読むことで「短期での銘柄選定のコツ」をイメージできるようになればと思います。(*長期投資については別の機会に記事にします。)
①世の中の動向をチェックして投資のテーマを連想しましょう。
銘柄を選定する場合にまず始めに「世の中の動向をチェック」しましょう。
投資対象を見つける場合は、情報の先回りが重要です。
世の中の動向を見るには、ニュースなどを確認すると良いですが、合わせてSNS(ツイッターなどを活用するのもおすすめです。
3月11日 日経平均−2.05%下落 空売り比率51.1% 4.7%増加。
売買代金の半分以上が空売りです。3月10日に大きく上げて、翌日のSQで大きく下げる。ボラティリティを作って機関投資家が儲ける手口。 pic.twitter.com/ISXfxBjM7B
— Don Yamashita (@rayamashi) March 12, 2022
昨年9月に新しく開設されたPostPrimeという投資家が集まるSNSも良い情報が見つけられますよ。
✔では具体的に説明します。
たとえば2022/03/16時点で連想していきたいと思います。
ご存知の通り世界情勢は混乱しています。今なにが起きているか整理していきましょう
・ロシア・ウクライナ紛争
・物価が高騰している
・半導体不足
・株価が不安定
大まかに言うとこんな感じでしょうか。
さらに深堀りして行きます。
ロシア・ウクライナ紛争
もはや説明するまでもないですが、世界経済に大きなインパクトを与えています。
毎日報道されていますので、紛争の動向によって株価が大きく変動していて、緊張が緩和されると株価が上昇し、激化すると株価が下落していますね。
ロシア・ウクライナ紛争からどこに投資資金が集まるのか連想してみます。
たとえば日本でもサイバー攻撃を受けている報道もありますので、防衛関連やサイバーセキュリティ関連はどうだろう?とか。
物価が高騰している。
昨年から急激に物価が高騰しているのをご存知でしょうか。
様々な要因がありますが、脱炭素に向けた世界の流れや、世界的なインフレなどでしょうか。
ガソリン価格を例に上げるとわかりやすいいですが、170円/㍑にもなっています。
ロシア・ウクライナ紛争の影響もあってさらに、小麦などの食料品も値上げしています。
エネルギー関連のセクターに資金が集まるかも?とか
半導体不足
半導体不足も重要です。
5Gスマホのシフトやテレワークの急速な普及でPCなどの需要が増えたこと。また自動車市場が急速に回復しているのも要因でが、昨年からすでに問題になっていますので、半導体関連やテレワーク関連とう言うよりも、半導体不足により恩恵を受けるテーマを探してみるのも良いですね。
✔たとえば中古車関連の銘柄はどうだろう?
半導体不足で自動車の生産が滞り、中古車の平均取引価格が過去最高の水準になっていますね。
このように連想して見ましょう。
株価が不安定
日経平均で見ると、昨年は30,000円まで上昇しましたが、25,000円前後まで下落しています。
なぜでしょうか。
きっかけは岸田内閣発足です。
岸田政権下では、「岸田ショック」と言われた金融所得課税などの投資の利益に対する税制の引き上げなどの発言で株価が大きく下落しています。
これが岸田ショックです😵#岸田ショック pic.twitter.com/XJgsB97DYe
— Don Yamashita (@rayamashi) October 7, 2021
さらにアメリカの利上げ問題が起こり、アメリカの主要指数が下落し、追い打ちをかけるようにロシア・ウクライナ紛争と続きます。
株価が不安定なときこそ短期投資が向いています。
ボラティリティがあり、1日で大きく株価が動きます。
✔日経平均などの指数につられて売られた銘柄を物色すると反動の利益が取れます。
余談ですが、岸田銘柄と呼ばれるている投資銘柄があるのはご存知ですか?
「ダブルインバース」です。
日経平均と逆の動きをする銘柄です。(日経平均が下がると上がる👆、 上がると下がる👇)
空売りと同じですね。
②企業情報 業績をチェックする
資金が集まりそうなテーマを選んだら、次は個別の銘柄の企業情報や業績をチェックしましょう。
少し大変ですが、企業のHPを閲覧するとIRやプレスリリースが確認できますので、直近の決算説明資料や四半期ごとに開示される決算短信などを確認して、企業業績を確認しましょう。
慣れると10分程度で確認できるようになりますよ。
✔最低限ここだけは確認しましょう
・業績の進捗状況(売上 営業利益 経常利益 当期純利益)
・自己資本比率
・1株あたり当期純利益
業績の進捗状況を確認する
業績の進捗状況(売上 営業利益 経常利益 当期純利益)を確認するポイントは前年比でどれくらい伸びているのかを確認すると良いですね。
業態によっては、利益が出てなくても売上の伸びを重視するケースもありますので注意が必要です。特に新興市場(マザーズ)などは、シェアを取るために投資を先行している企業が多く、利益が出てない企業もありますが、売上の伸びが二桁以上で伸びていると資金が集まる傾向があります。
自己資本比率
会社の安全性を見る上で、最も基本となる分析指標が「自己資本比率」です。高ければ高いほど安定していると見えますが、50%以上あればかなり良好です。また少なくとも30%以上あると良いと言われています。
ただ自己資本比率は業種によって異なります。
中小企業庁「平成30年中小企業実態基本調査」による黒字企業の平均が下記になりますので参考にしてください。
業種 自己資本比率 建設業 39.5% 製造業 45.6% 情報通信業 58.6% 運輸業、郵便業 36.3% 卸売業 38.3% 小売業 36.7% 不動産業、物品貸借業 32.7% 宿泊業・飲食サービス業 14.4% サービス業(ほかに分類されないもの) 44.9%
投資する銘柄の自己資本比率が同業種と比較して安定しているのを確認してください。
1株あたり当期純利益(EPS)
1株あたり当期純利益はEPSと呼ばれる指標ですが、私達が投資をした株1株あたりで企業がどれぐらいの利益を上げているのかを判断することが出来ます。
✔ではなぜEPSが重要なのか。
たとえばある企業が株式を発行して、お金を調達して利益を稼いだ場合に企業から見れば利益が増えたことは良いですが、投資家にとって気になるのは配当の金額です。つまり自分の取り分ですね。
企業の利益が増えれば、配当の額も大きくなりますが、新たに株式を発行すると、その分1人当たりの取り分が減ってしまいます。
例 | 発行株式数 | 当期純利益 | EPS |
去年 | 1000株 | 100万円 | 1000円 |
今年 | 2000株 | 300万円 | 1500円 |
発行株式が増えても、EPSも増加していればOKです。
✔EPSも前期比と比較した数字が企業IRの決算短信に掲載されていますので投資する前に確認してください。
③需給をチェックする
最後に需給のチェックですが、短期投資では特に重要ですね。
私自身も、投資初心者のころに、投資先のテーマを見つけ、個別銘柄の業績をチェックして、良さそうだなと思って投資したら、いきなり下落して損切りしたことが多々あります。
なぜでしょう。
皆が注目している銘柄は下落リスクが高くなります。
✔需給を確認しましょう。
・出来高の推移
・信用取引の信用買い残、信用売り残をチェック
・機関投資家の状況
出来高の推移を確認しましょう。
出来高は、証券取引所で売り注文と買い注文が成立した株数になりますが、人気のある銘柄は出来高が多く、人気のない銘柄は出来高も少ない傾向があります。
だからといって出来高が多い銘柄が良いかというとそういう事ではありません。
✔ここが大事! 「人気が集中する前に購入することがベストですので、事前に出来高の推移を見る習慣が大事です」
信用取引の状況
信用取引は現金や株券を担保にして取引を行うことですが、短期売買の際は信用取引を利用する場合が多いです。
・預けた担保の約3.3倍の取引が可能・日に何度も同じ銘柄を売買できる
・空売りができる
・金利や貸株料が掛かる・一部を除いて返済期限がある
✔ここが大事! 「信用取引買い残と信用取引売り残を確認する」
信用買い残の多い銘柄は、将来の売り圧力になります。一方で信用売り残の多い銘柄は将来の買い圧力になります。
投資初心者は信用買い残が増加している銘柄には手をつけないほうが無難です。
信用買い残が多いと言うことはその銘柄は損失を抱えている個人投資家が多い傾向があります。シコリ銘柄と呼ばれることもありますが、売るに売れなくて困っていますので、株価上昇の壁になるケースがあります。
信用買い残の推移を確認して、減少すれば購入のタイミングになりますが、増加しているようであれば、その銘柄を購入するのは避けたほうが懸命です。
私はSBI証券で出来高、信用買い残、売り残の状況を確認しています。
機関投資家とは
機関投資家(ヘッジファンド)とは多額の資金を運用する法人投資家のことです。
機関投資家は取引量や金額が個人投資家に比べてはるかに大きいため、その動向が株価に大きな影響を与えています。
✔機関投資家の割合
日本の投資家のほとんどは機関投資家です。東証一部の2020年における投資部門別売買状況によると
投資家の種類 | 金額 | 比率 |
法人 | 879億円 | 7.80% |
個人 | 2,151億円 | 19.00% |
海外投資家 | 8,217億円 | 72.50% |
証券会社 | 84億円 | 0.70% |
(1億円未満は切り捨て)
機関投資家に該当する法人の投資家は8%、海外投資家が72.50%、合わせると約80%が機関投資家になります。
「要は機関投資家の動向によって株価が動くケースがある」ということを理解しなければなりません。
機関投資家は「買い」だけでなく「売り」も行います。
株価の変動の大きい銘柄は、高い確率で機関投資家が入っています
空売りネットで銘柄検索して機関投資家の状況を確認していください
下記はメルカリの空売り状況ですが、JPMorganやモルガン・スタンレーなどが空売りしていますね。
銘柄を購入する前にチェックして空売り機関の動向を見て、空売り量が多いときはその銘柄は避けたほうが懸命ですね。
私も空売りを調べずに、銘柄選定してことで、機関投資家の売りで痛い目に合いました。
以上になりますが、
①世の中の動向をチェックする👉今後資金が集まりそうなテーマを探す
②企業情報 業績をチェックする👉企業IRから決算短信などを見る
③需給をチェックする👉信用買い残が溜まってないか確認し、機関投資家の空売り状況を確認する
上記①〜③は短期で株式投資をする際は必ず確認しましょう。
投資は期待値を上げてリスクを軽減する事が重要です。
参考になればと思います。
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